こんにちは、東京都千代田区の矯正歯科専門医院・神保町矯正歯科クリニック院長の東野良治です。
本日は「矯正歯科治療とテック」についてお話します。
そもそも、「テックって何?」からご説明します。
テック(TEK)とはテンポラリークラウンの略語です。
皆様がよく聞く言葉では、「仮歯、かりば」のことを指します。
通常、テックはプラスティックで製作されます。
このテックが矯正歯科治療で必要とされる場合があるのです。
▶矯正治療中にわざわざテックを使用する場合があります。
矯正治療では、ブラケット(ブレース)という矯正器具を歯の表面に接着します。
この際、歯科用接着剤を使用します。
天然の歯には問題なく接着しますが、金属の歯やセラミックの歯にはしっかり接着しません。
金属の歯やセラミックの歯に接着する場合、専用薬剤を塗布するなどの事前処理を施しますが、それでも接着力は十分ではありません。
そのため、天然の歯と比べてこのような歯に接着したブラケットは脱離しやすいのです。
何度つけ直しても脱離する場合、既存の金属の歯やセラミックの歯を壊してテックに置き換えるのです。
テックは通常プラスティックで製作されるため、歯科用接着剤との相性が良いのです。
下写真の赤丸が「テック」です。
▶矯正治療後、金属製の歯かセラミック製の歯に戻します。
矯正治療のためにテックにした歯も、矯正治療終了後にはもとの被せ物に戻します。
テックはあくまでも仮のものなのです。
テックはブラケットが外れにくいという長所はありますが、被せ物としての機能は金属やセラミックには遠く及びません。
ただ、手間も費用も掛かるため、これは最終手段です。
どうしてもという必要性が生じたときのみ行います。
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投稿日:2015年10月6日 カテゴリー:大人の矯正治療, 歯並び・かみ合わせ・矯正治療
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