少しの違いで印象が全く変わる空隙歯列（すきっ歯）BLOG
こんにちは、東京都千代田区の矯正歯科専門医院・神保町矯正歯科クリニック院長の東野良治です。
今回は空隙歯列について詳しくご説明いたします。
空隙歯列とは俗にいう「すきっ歯」のことです。
このような症例のことを指します。
空隙歯列は不正咬合の代表的な症例の一つです。
それでは、空隙歯列にはどのようなデメリットがあるのでしょうか？
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▶見た目、食片圧入、発音障害
①見た目
②食物が詰まりやすい
➂発音に問題がでます。
①見た目
空隙歯列症例で矯正相談に来院される患者さんの主訴は「見た目が気になる」が一番多いです。
歯がガタガタしている状態よりも、歯と歯の間にすきまがある方が目につき、人の印象に残りやすいという報告もあるぐらいです。
実際の機能不全よりもこちらが主訴となるのでしょう
空隙歯列の治療前後の写真をご覧ください。
症例①
（治療前）
（治療後）
確かに治療前後で印象が大きく変わります。
そのため、治療後の患者様満足度が非常に高いという特徴があります。
②食物が詰まりやすい
隙間があると食事の際食片が詰まりやすくなります。
過度な食片圧入は歯茎に悪影響を及ぼし、歯周病に発展する場合さえあるのです。
せっかく、丁寧にブラッシングをしているのに歯周病になってしまうというのは嫌ですよね。
➂発音に問題がでます。
歯と歯の間に隙間がある場合、場所にもよりますが息漏れを引き起こします。
引いてはこれが発音障害となるのです。
特にサ行に障害が出やすく、舌っ足らずな話し方は社会生活上問題ありと言えるでしょう。
▶様々な原因が考えられます。
空隙歯列の原因は様々あるといわれています。
①歯が小さい
②顎が大きい
③舌が大きい
④埋伏過剰歯がある
⑤歯が足りない
⑥悪習癖がある
⑦歯周病である
などが挙げられます。
①～⑤は先天的な問題、⑥～⑦は後天的な問題です。
原因によって、最適な治療法が変わります。
そのため、問診・精密検査など重要になるのです。
▶治療法は？ワイヤー矯正とインビザライン。
残念ながら空隙歯列は自然完治しません。
治すためには矯正治療が必須となります。
比較的短期間で治療が完治するものもあれば、やや時間がかかるものもあります。
比較的短期間で治るものであればインビザライン（マウスピース矯正）で治療可能です。
この分かれ目。実は奥歯の関係にあります。
私たち矯正医は真ん中から6番目の永久歯「第一大臼歯の関係」を重要視しています。
ほとんどの症例において、下のイラストのような第一大臼歯の位置関係になるように歯列を移動させます。（Angle classⅠ）
通常、このAngle classⅠの空隙歯列であれば、比較的短期間で治療が終わる症例とみなすことができるのです。
つまり、インビザライン適用症例ということになります。
ちなみに、Angle classⅠ症例でない空隙歯列症例は、症例難易度自体高くありませんが、見た目に反して意外と治療期間がかかることがあります。（すべての症例ではありません。）
それでは症例をいくつかみていきましょう。
▶症例
症例①
歯が小さい、舌が大きい症例です。
（治療前）
（治療後）
舌が大きい症例は、矯正治療で歯を動かすだけではなく、MFT（口腔筋機能療法）が必要かどうかの判断もおこなわなくてはいけません。
＊悪習癖のある症例では、
は必須です。
症例②
歯が足りない症例です。左上2番目の永久歯が欠損です。（先天欠如歯）
（治療前）
（Ⅰ期治療治療時）
最終的に歯が無い部分をどうするのか
大まかには2つの選択肢があります。
スペースをつめるか、スペースを空けるかです。
どちらがベストかの診断が必要となります。
この症例ではスペースをつめています。
現在Ⅰ期治療終了時です。
永久歯列完成を待ってⅡ期治療に移行します。
▶まとめ
少しの違いで印象が全く変わる空隙歯列（すきっ歯）。
その原因は様々ありますが、共通していえることは早期の対応が不可欠だということです。
短期間で治療が完了する場合が多く、あれこれ悩まれるより、まずは一度ご相談されるとよいでしょう。
歯並びでお悩みの方は是非ご相談ください
歯学博士・矯正歯科専門医である東野良治院長が対応いたします。些細なことでも構いません。お気軽にご相談ください。
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投稿日：2015年10月24日 カテゴリー：☆☆人気ブログ☆☆, 大人の矯正治療, 子どもの矯正治療, 歯並び・かみ合わせ・矯正治療, 症例
