インビザラインG5BLOG
こんにちは、東京都千代田区の矯正歯科専門医院・神保町矯正歯科クリニック院長の東野良治です。
前ブログの続きです。
今回は「インビザラインG5」機能です。
(ただの機能紹介ですので、ご興味のない方は読み飛ばしてください。)
*「インビザライン」とは「マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置」の1つです。
インビザラインG5は2014年06月にリリースされました。
インビザラインG5は一言でいうと「過蓋咬合のための技術革新」です。
過蓋咬合とは「咬み合わせが深い」とも説明される状態で、「下の歯列が上の歯列に覆われて見えなくなっている状態」を指します。
過蓋咬合は、従来のワイヤー治療において比較的難度の高い治療に分類されます。
もちろん、インビザラインにおいても難度の高い治療になります。
インビザラインG4までは、インビザラインを用いて過蓋咬合治療を行わないのが定石でした。
しかし、インビザラインG5からは過蓋咬合であっても、症例によっては治療可能となったのです。
①プレシジョン・バイトランプの設置
②新しいプレッシャーエリア
➂過蓋咬合用最適アタッチメントの付与
①プレシジョン・バイトランプ
プレシジョン・バイトランプとは上顎のアライナー舌側面に設置される突起物のことです。
*矢印で指している部分がプレシジョン・バイトランプです。
過蓋咬合症例は咬合力(噛む力)が強いことが多く、アライナーの特性も相まって臼歯部がさらに圧下する力がかかる傾向にあります。
バイトランプの設置により臼歯部の離開が起こり、この望ましくない矯正力を排除することができます。
また、前歯に圧下方向の力がかかるため、過蓋咬合症例にとって望ましい矯正力が加わります。
②新しいプレッシャーエリア
インビザラインに限らず、前歯の圧下力と圧下方向のコントロールは非常に難しいとされています。
今回新設されたプレッシャーエリアにより、前歯の圧下方向のコントロールが向上されました。
理想的には圧下力は歯の長軸方向にかかるのが理想的です。
しかし、これまでは左図のような方向に圧下力がかかっていたのです。
今回のプレッシャーエリアを加えることにより、理想に近い方向への圧下力を加えることができるようになりました。
➂過蓋咬合用最適アタッチメント
過蓋咬合症例は、スピーの彎曲が強いのが特徴です。
スピーの彎曲とは、下顎歯列を横から見たときに強いカーブが付いている状態のことを指します。
矯正治療において、このカーブを可及的にとり、フラットに近い状態に持っていくのが理想です。
ワイヤー矯正においても強いスピーカーブを持つ症例は難症例とされています。
今回はこの難しい歯の動きを効率よくさせるためにアタッチメントが改良されたのです。
以上がG5で新たに加わった機能です。
これも理論上、図のように動きそうだと思わせますが、すべての症例においてこのように動くわけではありません。
どのような過蓋咬合症例にも適用できるわけではありませんので注意が必要です。
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投稿日:2015年7月27日 カテゴリー:インビザライン